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愛しのポルトガル写真集ギャラリー(新名所エル・シシュ・ファクトリーのリスボン25)
Portugal Photo Gallery --- Lisboa 25

リスボン25 Lisboa 25 6月3日午後(晴)

工場の跡地が最先端スポットに変身したことを聞いて行ってみたくなった。
エル・シシュ・ファクトリーは、4月25日橋のたもとにある。
日曜日はマーケットが開催しているので出かけることにした。
国会議事堂近くにアマリア・ロドリゲス館ができたので行ってみた。
最後にサン・ジョルジェ城に行くと、サン・アントニオ祭りのパレードの団体が集まっていた。

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ファクトリーの案内図・リスボン in portugal
ファクトリーの案内図
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バス停前の緑の建物・リスボン in portugal
バス停前の緑の建物
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橋の下のアートな窓・リスボン in portugal
橋の下のアートな窓
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イベントの行進・リスボン in portugal
イベントの行進
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日曜マーケット1・リスボン in portugal
日曜マーケット1
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日曜マーケット2・リスボン in portugal
日曜マーケット2
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日曜マーケット3・リスボン in portugal
日曜マーケット3
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日曜マーケット4・リスボン in portugal
日曜マーケット4
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日曜マーケット5・リスボン in portugal
日曜マーケット5
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日曜マーケット6・リスボン in portugal
日曜マーケット6
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日曜マーケット7・リスボン in portugal
日曜マーケット7
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日曜マーケット8・リスボン in portugal
日曜マーケット8
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自転車ジューサー1・リスボン in portugal
自転車ジューサー1
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自転車ジューサー2・リスボン in portugal
自転車ジューサー2
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自転車ジューサー3・リスボン in portugal
自転車ジューサー3
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アズレージョ・リスボン in portugal
アズレージョ
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空飛ぶ自転車の本屋1・リスボン in portugal
空飛ぶ自転車の本屋1
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空飛ぶ自転車の本屋2・リスボン in portugal
空飛ぶ自転車の本屋2
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空飛ぶ自転車の本屋3・リスボン in portugal
空飛ぶ自転車の本屋3
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グリーンの壁1・リスボン in portugal
グリーンの壁1
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グリーンの壁2・リスボン in portugal
グリーンの壁2
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アートな壁・リスボン in portugal
アートな壁
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広いレストラン・リスボン in portugal
広いレストラン
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コメルシオ広場・リスボン in portugal
コメルシオ広場
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勝利の門・リスボン in portugal
勝利の門
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アウグスタ通り・リスボン in portugal
アウグスタ通り
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レトロな手芸店・リスボン in portugal
レトロな手芸店
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町角のポスト・リスボン in portugal
町角のポスト
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アントニオ教会の博物館・リスボン in portugal
アントニオ教会の博物館
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ジャカランダ並木1・リスボン in portugal
ジャカランダ並木1
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ジャカランダ並木2・リスボン in portugal
ジャカランダ並木2
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ジャカランダ並木3・リスボン in portugal
ジャカランダ並木3
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ジャカランダ並木4・リスボン in portugal
ジャカランダ並木4
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国会議事堂と電車1・リスボン in portugal
国会議事堂と電車1
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国会議事堂と電車2・リスボン in portugal
国会議事堂と電車2
リスボン1047
壁のアート・リスボン in portugal
壁のアート
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議事堂からの風景・リスボン in portugal
議事堂からの風景
リスボン1049
アマリア・ロドリゲス館・リスボン in portugal
アマリア・ロドリゲス館
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サン・ジョルジェ城の入口・リスボン in portugal
サン・ジョルジェ城の入口
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祭りの準備・リスボン in portugal
祭りの準備
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アントニオ祭のチーム1・リスボン in portugal
アントニオ祭のチーム1
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アントニオ祭のチーム2・リスボン in portugal
アントニオ祭のチーム2
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アントニオ祭のチーム3・リスボン in portugal
アントニオ祭のチーム3
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アントニオ祭のチーム4・リスボン in portugal
アントニオ祭のチーム4
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トラム28番のカフェ1・リスボン in portugal
トラム28番のカフェ1
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トラム28番のカフェ2・リスボン in portugal
トラム28番のカフェ2
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ロシオ広場のダンス1・リスボン in portugal
ロシオ広場のダンス1
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ロシオ広場のダンス2・リスボン in portugal
ロシオ広場のダンス2

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リスボン県
リスボン県地図

リスボン(ポルトガル語ではリシュボーアと発音する)は、
大西洋に注ぐテージョ川の河口から約12km上流の
右岸に位置する、ヨーロッパ大陸最西端の首都である。

リスボン中心部からテージョ川沿いに6kmほど西にあるのがベレン地区である。
15世紀初め、ヨーロッパ列強が争っていた時代に、ポルトガルが悠然と道の海へと乗り出した。
輝かしい大航海時代の幕開けである。
エンリケ航海王子は海洋国ポルトガルの創始者となった。
ベレン地区には、大航海時代を代表する歴史的建築物が残されており世界遺産に登録されている。

ベレン地区に行く途中の4月25日橋のたもとに19世紀に紡績工場だった跡地が最先端のスポットのエル・シシュ・ファクトリーになった。
デザインや映像などさまざまな分野のクリエーターたちがアトリエを構えたのをきっかけに始まった。
ショップ、ギャラリー、カフェ、レストランが立ち並ぶクリエイティブな空間である。

その一角にある「リグラリア・レル・デヴァガール」は世界の美しい書店ベスト20に選ばれたユニークな本屋である。
空中を飛ぶ白い自転車の天使がおもしろい。
日曜日の午後にはサンデーマーケットが開催され、賑わっている。

 ≪リスボン25≫の手動・自動スライドショウはこちらからどうぞ!

「ポー君の旅日記」 ☆ 新名所エル・シシュ・ファクトリーのリスボン25☆ 〔 文・杉澤理史 〕

≪2018紀行文・26≫
    === 第4章●リスボン起点の旅 === 明日は帰国の午後、ジャカランダの花に見守られ、廻れるところは周ってみようケチケチ全開であった

          《サンタ・マリア教会》

 ポルトガル共和国に来たら絶対見て帰らないと後悔する建物がある。 ポルトガル大航海時代の栄華を反映させた、ポルトガル海洋王国の記念碑とも言える世界遺産の〔ジェロニモス修道院〕だ。 ポルトガル大航海時代の基盤とヨーロッパ他国に先駆け大航海時代の幕開けを実行した〔エンリケ航海王子〕と、 ヨーロッパからアフリカ南岸を経てインドへ至る航路を最初に成功させ、東方交易で巨万の富の新航路開拓でポルトガル海洋帝国の基礎を築いた〔ヴァスコ・ダ・ガマ〕。 この二人の偉業をたたえマヌエル1世が1502年に着工し、受け継がれおよそ1世紀をかけて築き上げたという、マヌエル様式を代表するポルトガル黄金期を象徴する、 白い大理石のジェロニモス修道院だった。

 入場料10ユーロのその修道院「西門(表から見えない)」の向かいにある入り口は、長蛇の観光客でいつ入場出来るか根気待ち状態だった。 相棒の写真家は立ち並ぶ行列を横切って、人の姿もまばらな入場料が只(ただ)の「南門」から修道院に入り、只で入れる〔サンタ・マリア教会〕に入った。 その2階にある教会内部を見下ろす特等席みたいな〔聖歌隊席〕からの風情が、野老は大好きだった。 特に今回は、これで見納めになってしまうかも知れない78歳野老だった。

 ジェロニモス修道院に付属する聖母マリアを讃えるために造られたという三廊式教会〔サンタ・マリア教会〕内部は、凝った照明の舞台を観る思いで、惚れ惚れする。 石造りの重厚さはもとより、大航海時代を象徴する椰子(やし)の木をモチーフにした支柱が高い天井まで伸び、その荘厳さに目を見張る柱や壁、 天井に拡がるマヌエル様式の彫刻群が簡素で艶やかに飛び込んでくる。入り込む自然光を押さえた明かりで浮かび上がる重味ある美しさ、〔光と影〕に彩られた演出の見事さ、に唸ってしまう。

 宗教美を覗き見しているようで、思わず全身が小刻みに揺れ動く衝動に耐え忍び、納得させられた野老であった。 本当にわくわくして、こころ踊る。 計算し尽くされた空間模様にうっとり。西門から入らないとこのご利益には触れられない。 いや、ひょっとすると西門からの入場者は2階にも上がれるのかもしれない。 10ユーロの入場料を払っているのだから。

「けいの豆日記ノート」
 どこの町の教会は、基本無料である。 奥に博物館や宝物館があるとか、続きの建物が修道院になっているとかであると、入場料が必要となる。 このジェロニモス修道院も修道院や回廊の部分は有料であり、手前に教会は無料である。 教会は、市民の祈りの場でもあるので、無料なのだと思う。 教会だけでも、装飾がすばらしく見る価値は十分すぎるほどある。

          《若者に人気のエル・シシュ・ファクトリー》

 ジェロニモス修道院前の石畳道路のレール伝いに東に向かって歩くと、モステイロ・ドス・ジェロニモス停留場。 路面電車に乗らなくても目前の高い所を、広いテージョ川に架かる〔4月25日橋〕が空中を横切って見える、その橋のふもとが目的地だった。  ただただ路面電車に乗りたいだけ。2つ目のカルバリオ停留場で下車。歩いても10分もかからないことは知っていた。 車体全面に華やかな衣装の若者達の姿が描かれた15番〔路面電車〕に乗った。 〔市電〕とか〔トラム〕という人もいるが、2001年9月22日(忘れ得ぬニューヨーク9・11同時多発事件の11日後)に初めてリスボンを訪れ、 まるで動く広告塔みたいな小さな一輌チンチン電車、路面電車に乗った。

 狭い路地から路地を、遊園地を走り抜ける心地良さや尻を打つ振動に痺れ、楽しませてくれた路面電車。 リスボンの街を効率よく巡る、28番・18番・12番・15番・25番を、1日中乗り放題のプリペイドカードで乗り回し起伏の多いリスボンを満喫した。 そして今回の旅で24番の存在を写真家が発見し「カンポリーデ〜カモンイス広場」間も乗った。 この6路線制覇は、リスボンを楽しませてくれた一因にもなった。

 4月25日橋をくぐってすぐの、リスボンっ子にも人気の《LX Factory》エル・シシュ・ファクトリーが目的地。 停留場の前は露天商で賑わいでいる。今日は、6月3日の日曜日。 「日曜マーケット」は、相棒の計算範疇(はんちゅう)だろう。 果物野菜にパンに蜂蜜、衣装に帽子、ポルトガルで名高い皮靴と鞄、ワインにビール、ファッションやアズレージョタイル画、 自転車の車輪を回転させ、子供に人気の生オレンジジュースを作るおねえささん。 室内装飾展示会場や広い広い酒場。葡萄棚の木陰でワインを飲む芸術家風の男女が楽し気だった。 アートが人気のようで、観光客も若者が多い。

 ここは1966年に開通した全長2277mの上段は車と歩行、下段は鉄道専用の吊り橋のたもとにあった紡績工場跡地に、 建築、デザイン、映像など様々な分野から集まったクリエーターが跡地にアトリエをかまえ、人が人を呼び根づいた夢工房だ。

「けいの豆日記ノート」
 エル・シシュ・ファクトリーは、最近できたらしく、人気のスポットとなっている。 ガイド本にも特集ページで取り上げられていた。 日曜日の午後に露店市場が開催されると知れば、行かないはずはない。 地域の町の露店市場は食料品、または、ガラクタのような骨董市場も多い。 ここはアーティストの集まる場所なので、手作りの作品や衣料品などが多かった。

 「レール・デヴァガール」は本屋。〈世界の美しい書店ベスト20〉の一つ。 名物の白い自転車の天使が店内空中を横切る。 2階にはポルトガル音楽CD視聴コーナーもある、居心地よく長居できる空間が準備されている。

 軽快な鼓笛隊のサービスまであった。 2時を過ぎていた。天井も高く、かつての紡績工場独特の斜めに張り出したガラス屋根からの明かりが素敵なレストランに入る。 透明アクリル板越し厨房で、ラクビー選手みたいにどでかい男が炭火でチキンを焼く。 [ハーフチキン一人前7.0ユーロ。グリーンサラダ一人前1.5ユーロ。 生ビールジョッキ一杯2.5ユーロ。アグア(水)コップ一杯2.0ユーロ。計13ユーロ。]

「けいの豆日記ノート」
 有名な本屋と知らずに入ったのだが、空中に自転車が飛んでいたのにびっくりした。 3階まで吹き抜けの室内はとても広かった。 ここも工場跡をつかったのでしょう。 今回、各地で自転車を使ったオブジェが多かった気がする。 路地に止められている自転車が花で飾られていたり、カフェの天井に自転車が吊してあったり、自転車を使ったオブジェが流行なのであろうか。

          《折り鶴の思い出》

 相変らずのケチケチ昼食をすませ、席を立とうとした時、さっき注文を取りに来て知ったアルバイトの小柄な髭面リスボン大学生から写真家に注文があった。 食器の下に敷いていた80cm程のテーブルクロスで〔折り鶴〕を折って欲しいと言う。 相棒は心良く折った。折り上げる手先を見つめ感動気味の髭面は、輝く丸い瞳に涙が浮いた。

 今までの旅でテーブルクロスで折り鶴を折ったことがかつて一度だけあった。 リスボンから飛行機で1時間半、アフリカ大陸に近いモロッコ沖700kmの大西洋に浮かぶポルトガル領である。 一年中暖かい南国の島〔マデイラ島〕。 島の北西端〔ポルト・モニス〕まで中心地フンシャルから70km、バスで3時間の雨降るレストランで、オーナーのテレサさん、 従業員のマリアさんに切望され「折り紙教室」をした後、オーナーに頼まれ1m四方の薄紙テーブルクロスで折り鶴を折った。 宝物にすると喜んでくれたあの〔折り鶴〕は今も生存しているだろうか。 2006年11月6日のことだった。

「けいの豆日記ノート」
 マデイラ島は、また行きたい島である。 マデイラの中心都市のフンシャルの空港は、クリスティーナ・ロナウド空港に名前変更したという。 ホテルも建築して、知らない人などいないであろうと思う。 マデイラ島を周遊するバスがあり、1日1本しかないが、島の反対側のポルト・モニスに行きたくて乗ってみた。 あいにくの雨であった。 現地に着いたら晴れるかと期待したが、雨は強くなるばかりであった。 帰りのバスがくるまでの3時間をどこかで時間潰さなくてはならないので、レストランに入った。 他に客はいなく、店員も暇そうであったので、折り紙教室をすることになった。 マリアさんは、赤ちゃんがいるらしくベットの上に吊したいと言っていた。

 大きなポスターで、折り鶴を折ったこともある。 リスボンのロシオ駅から列車で15分、〔ケルース宮殿〕前の陽気なレストランの親父のことは、今も忘れられない。 2013年5月13日の信じられない33℃の暑い昼下がり。 堪能して出てきた宮殿前のレストランで、水より安い生ビールジョッキを飲んだ。 相棒はガラオン(ミルクコーヒー)を飲み、千代紙の〔折り鶴〕を親父にあげたら『Gostei ゴシュテイ』を連発し、奥に引っ込み大きなポスターを持ってきて、折り鶴を指差し、また『Gostei』の連発。 よっぽど折り鶴が〔気に入った〕ようだ。

 相棒は親父さんに『tesoura テゾウラ』ハサミを要求し、ポスターの端を切り、正方形にした。 その時、気付いたのだが、親父の大きな右手の中には動画カメラが握られていた。 目が合った親父は茶目っ気にウインク。野老は声出して笑ってしまった。 海千山千の親父が、気に入った(Gostei)。 出来た大きな折り鶴は入り口脇のテーブルが展示テーブルになり、小さな小さな〔千代紙折り鶴〕と大きなポスターの裏の白地を生かした、〔真っ白い折り鶴〕が飾られた。 お客様からも拍手が起こるほどのお飾りになった。 当然のように気っ風のいい親父さんは、飲食代を只にしてくれた。

「けいの豆日記ノート」
 エル・シシュ・ファクトリーで入ったレストランは、広々としていた。 町中のレストランやカフェは、店がとても狭い。 テーブルとイスが所狭しと並べられており、すれ違うのもたいへんな状態の店が多い。 なので、場所も間隔もこんなに広いレストランは初めてであった。 メニューも山盛りのランチでなく、少なめのおつまみ感覚のランチであった。
 注文を取ったおとなしそうなウエイターに折り鶴をあげると、すぐに同僚の女の子にあげているのを見た。 あらら・・・じゃあ、足りないなと思い、いくつか作り置きの折り鶴をあげた。 結局、全部女の子たちにあげてしまい、本人には行き渡らなかった。 そこで、テーブルに敷いてあったランチョンマットの紙で作ってあげた。

          《過去をもつ愛情》

 思案投げ首し、相棒は〔バイロ・アルト〕周辺にある〔アマリア・ロドリゲス記念館〕に行こうと言う。 リスボンの街は数え切れないほど来て、歩いているのに、1番最初に行ってもいいところだった。 野老にとっては、青春時代に見た映画で知った名前だった。

   〈アマリア・ロドリゲス〉が、1954年製作のフランス映画『過去を持つ愛情』の中で熱唱した「暗いはしけ」。 世界的に知れ渡り、〔ファド〕の旋律が国際的舞台で脚光を浴びる。 今や〔ファド〕と言えば日本のおっさん(野老)でも〔艶歌〕やな〜と知っている。 その映画「過去を持つ愛情」の舞台は、リスボンとナザレ。 フランスからやって来たお互い過去を背負った男と女が、リスボンで偶然知り合い、独特な風習を残す漁師町でのふたりの葛藤がロドリゲスが歌う歌「暗いはしけ」で展開して行く運命の〔はしけ〕とは・・・。 悲恋物語の語るも涙の、哀愁の旋律ファド、ご期待ください。 も、一度、見たいと思う。野老が鑑賞したのは、20歳だった。日本公開は、1956年(野老17歳)。

 12番路面電車に乗ってコメルシオ広場の勝利のアーチ展望台前で降りる。 〔コメルシオ広場〕の広い広い上空はポルトガルブルーの青空に白い雲が流れて行く。 太陽の光線は強く、観光客はほとんど半袖姿。 歩く人々の影は等身大より小さい。 太陽は午後4時半というのにまだまだ天空高くにあるということだ。

 1755年のリスボン大地震で前述の〔ジェロニモス修道院〕を1502年に着工したマヌエル1世の宮殿があったことから〔宮殿広場〕とも呼ばれている。 広場中央に立つのは18世紀に建てられた〔ドン・ジョゼ1世〕騎馬像。 広い広場にぽつねんと置かれているから目立つ。 最高の待ち合わせ場所だ。 〔勝利のアーチ〕を潜り抜けた〔アウグスタ通り〕は何時も多勢の人で賑やかだ。 写真家は、まず〔国会議事堂〕まで行けば、その先に〔アマリア・ロドリゲス記念館〕があるから、閉館18時までには間に合うからね、と言って先を急ぐ。

   12番や28番の路面電車が行き交う狭い路地を通り抜け先を急ぐ。 野老は置いてけぼりになれば、放浪の身になっては大変としがみつくように後を追う。 路面電車に乗ると思えば乗らず、急にバスに乗る。 降りたと思ったら、また路面電車に乗る。

 『あそこに乗ってる女グループはスリだからネ』と相棒は余裕がある。 が、乗ったらすぐ降りる。 何が何やら分からず、坂道の石畳に延びる4本の路面電車のレールを覆う帰国前日に満開になったようなジャカランダの花咲くトンネルを抜けると、 眼の先にかつて来たことのある〔国会議事堂〕の建物が坂上にでんと構えていた。 ホッ〜と、安堵の息が大く洩れた野老だった。

「けいの豆日記ノート」
 路面電車に乗り、国会議事堂の前で降りたいのに、降りる停留所がわからない。 感でボタンを押すが、行き過ぎたりで、目的の場所で降りれない。 歩けばいいのだが、急な坂道であり、歩き疲れた野老の足には無理があった。 やっと、目的の場所で降りれたと思ったら、トイレに行きたいと言う。 まわりには、カフェらしき店はぜんぜんなかった。 ジャカランダ並木で、マクドナルドの看板を見つけた。 マクドナルドを目標に、並木道をどんどんと歩く。 どこまで行ってもマクドナルドはなく、並木道の端まで来てしまった。 やっと、アイスの店を見つける。 マクドナルドはどこにあったのだろうか。

          《暗いはしけの歌声》

 国会議事堂の正面玄関は、広い急な石段が迫(せ)り上がった頂上にある造りになっていた。 防御する城砦のようだ。玄関には左右に兵士が立ち、階段下に拡がる住宅地を見据えていた。 野老は近づき、撮影してもいいかと聞くとふたりの兵士は互いに目で確認を取り、ニカっと笑った。 ほとんど人の出入りを見たことがない玄関先だった。

 ふたりの前を会釈して横切り、その先のビルの壁面に描かれた顔を横目に、〔アマリア・ロドリゲス記念館〕に急いだ。 18時は過ぎていた。昨日来ていた〔メトロRato〕から徒歩8分だと知った時は、後の祭り。 ここはロドリゲスが夫とふたりで住んでいた邸宅だった。 ここでレコーディングしていたとも伝えられている。 野老は映画の中で、ロドリゲスが歌った『暗いはしけ』のメロディーと艶ある哀愁のあの歌声が、今もなお遠くなった耳の根底で響き渡っているのだった。

「けいの豆日記ノート」
 アマリア・ロドリゲス記念館は、ここ数年にできたらしい。 アマリア・ロドリゲスの歌うファドはいつも写真展の会場でCDを流している。 哀愁のある歌声は、さすが、ポルトガルを代表するファド歌手である。 その記念館ができたと知り、行ってみたかった。 残念なことに、開館時間がとっくに過ぎていた。 ジャカランダの並木道でトイレのためのマクドナルドを探していたからである。 次に行けるのはいつかわからないが、是非、行ってみたい場所である。

 18時30分、ケチケチ旅の首都リスボンの締めは、奮発したタクシーに乗ってリスボンの歴史を見守って来た〔サン・ジョルジェ城〕に行こうと相棒の写真家が言った。 7ユーロのタクシー代だった。ここで相棒は歓喜した。 毎年6月13日はリスボンは祝日となり、その前夜は〔リベルダーデ通り〕でパレードが開催される〔聖アントニオ祭〕が真夜中に盛大に行われる。 その祭りに参加するチームの決起集会に遭遇。 衣装姿の参加者、応援団で最高に盛り上がっていた。 偶然の奇遇に感謝だった。 明日の朝は、19日目の日本への帰還の朝であった。

 翌日の6月4日、リスボン空港から早朝に飛び出して、ドイツのフランクフルト空港で乗り換え、翌日午前中の8時には、知多半島のセントレア(中部国際空港)に20日間ぶりに無事着陸。 という手筈であったが、最後の最後に想像もしない大波乱が待っていたのだった。 (これにて、78歳は疲れ果て失礼いたします。この後は、記憶抜群の相棒の写真家が、語るも涙の帰還話をご静聴ください。)

「けいの豆日記ノート」・・・怒濤の帰路・・・
 リスボンからドイツのフランクフルトまでの便は、7時と8時半とあり、後者は乗り継ぎの待ち時間90分でちょうどいい時間である。 少しでも朝が遅い方がいいので、いつも後者を選んでいた。 ところが、その日は、飛行機が1時間も遅れたのである。 フランクフルトの空港はとても広く、乗り換え便の乗り場ゲートは建物の端から端まで移動しなくてはならない。 その途中に税関もあり、間に合わない感が半端なかった。

 リスボンからの飛行機の中で、男性乗務員にチケットを見せて聞いてみたが、残念な顔で「フランクフルトでチケットを買い直せ」という。 何にもしてくれないのである。 絶望的であったが、とりあえず、やれるだけやろうと思い、フランクフルトの空港内を走った。 ひょっとしたら、間に合うかも・・・??  やはり、間に合わなかった。 当然であるが、飛行機は待っていてくれないのである。 ガ〜〜〜ン!!! ショックで倒れるかと思った。

 そこに神様が現れたのである。 ルフトハンザのカウンターに日本人男性Kさんを見つけた。 日本語が通じる・・・ ヤッター!! ・・・ 今までのこと説明したら、チケット売り場まで案内してくれるという。 言葉での説明だけでなく、一緒について行ってくれるKさんは、とても親切だと思った。 遅延で乗れなかった場合の変更のチケット発行は税関の外側にあり、いったん外に出ることになる。 ポルトガル航空の売り場に行き、代替え案をいくつか聞く。
1 成田行きの便に乗り、列車と新幹線で名古屋に向かう。
2 香港行きの便に乗り、香港で乗りかえてセントレアに向かう。
3 羽田行きの便に乗り、国内線に乗り換えてセントレアに向かう。
待ち時間が9時間(フランクフルト)プラス6時間(羽田)であったが、羽田行きの便にした。 大きな荷物を持っての新幹線自腹は辛いし、知らない香港空港で迷うのは不安だと思ったからである。 スーツケースなどの荷物も乗せてくれるように手配してくれた。 ルフトハンザのチケットの変更もしてくれて、ほんとうに助かった。 言葉が通じるってありがたいことなんだとしみじみ感じた。 よその国で出会う親切がこんなにうれしいことなのだと、心の中でありがとうを何度も叫んでいた。

 これで、万々歳かと思っていたら、そう簡単ではなかった。 やっと羽田空港に着いてホッとしていたら、荷物が到着してないことが判明した。 調べてもらうと、フランクフルトの空港に置き去りであった。 ちゃんと手配してもらったはずなのに。 ロストバッグの手続きをして、羽田空港の国内線に向かう。 国内線は預ける荷物の重量制限が厳しく、もし、ロストバッグでなければ追加料金がすごくかかったと思う。 不幸中の幸いに思えた。

 朝8時にセントレアに到着の予定が大幅に遅れ、夜の10時になった。 でも、無事に家に戻れて良かったと思う。 苦い思い出も時間が経てば、いい経験をした思い出になるのかもしれない。 めでたし、めでたし・・・

●漢字に(・・・)と読みを容れていますが、読者の中に小・中学性の孫娘達がいますので了承ください。(野老)●

                              *「地球の歩き方」参照*

終わりまで、ポルトガル旅日記を読んでくださり、ありがとうございます。
今回分は2020年10月に掲載いたしました。

 ≪ポルトガル写真集&紀行文・2018年版≫ バックナンバー&予定は、こちらからどうぞ・・・

2018−1話
リスボン19
Lisboa 19
2018−2話
オビドス3
Obidos 3
2018−3話
ファーロ2
Faro 2
2018−4話
アントニオ2
Vila Real de Santo Antonio 2
2018−5話
ファーロ3
Faro 3
2018−6話
タヴィラ2
Tavira 2
2018−7話
サグレス2
Sagres 2
2018−8話
ラーゴス2
Lagos 2
2018−9話
ポルト18
Porto 18
2018−10話
ヴィアナ・カステロ2
Viana do Castelo 2
2018−11話
アゲダ
Agueda
2018−12話
アヴェイロ3
Aveiro 3
2018−13話
ピニャオン2
Pinhao 2
2018−14話
レグア3
Regua 3
2018−15話
ヴィラ・レアル2
Vila Real 2
2018−16話
リスボン20
Lisboa 20
2018−17話
セトゥーバル2
Setubal 2
2018−18話
リスボン21
Lisboa 21 & Cacihas 3
2018−19話
カルダス・ライーニャ3
Cacihas 3
2018−20話
ペニシェ
Peniche
2018−21話
シントラ4
Sintra 4
2018−22話
シントラ5
Sintra 5
2018−23話
リスボン22
Lisboa 22
2018−24話
リスボン23
Lisboa 23
2018−25話
リスボン24
Lisboa 24
2018−26話
リスボン25
Lisboa 25

 ≪ポルトガル写真集&紀行文・2016年版≫ バックナンバー&予定は、こちらからどうぞ・・・

2016−1話
リスボン15
Lisboa 15
2016−2話
カステロブランコ2
Castelo Branco 2
2016−3話
モンサント2
Monsanto 2
2016−4話
ペーニャ・ガルシア
Penha Garcia
2016−5話
イダーニャ・ア・ヴェリア
Idanha a Velha
2016−6話
モンサント3
Monsanto 3
2016−7話
カステロ・ノーヴォ
Castelo Novo
2016−8話
カステロブランコ3
Castelo Branco 3
2016−9話
グアルダ
guarda
2016−10話
ピニエル
guarda
2016−11話
カステロ・ロドリゴ
Castelo Rodrigo
2016−12話
アルメイダ
Almeida
2016−13話
カステロ・メンド
Castelo Mendo
2016−14話
ポルト15
Porto 15
2016−15話
アマランテ2
Amarante 2
2016−16話
ポルト16
Porto 16
2016−17話
ポルト17
Porto 17
2016−18話
ブラガ3
Braga 3
2016−19話
ボンジェズス
Bom Jesus
2016−20話
ブラガ4
Braga 4
2016−21話
アザルージャ2
Azaruja 2
2016−22話
リスボン16
Lisboa 16
2016−23話
リスボン17
Lisboa 17
2016−24話
リスボン18
Lisboa 18

 ≪ポルトガル写真集&紀行文・2013年版≫ バックナンバー&予定は、こちらからどうぞ・・・

2013−1話
リスボン13
Lisboa 13
2013−2話
カスカイス3
Cascais 3
2013−3話
ナザレ2
Nazare 2
2013−4話
バターリャ2
Batalha 2
2013−5話
アルコバサ2
Alcobaca 2
2013−6話
カルダス・ダ・ライーニャ2
Caldas da Rainha2
2013−7話
ナザレ3
Nazare 3
2013−8話
ポルトデモス&クレアなど
Porto de Mos & Ciria
2013−9話
コインブラ5
Coimbra 5
2013−10話
コインブラ6
Coimbra 6
2013−11話
ヴィゼウ2
Visau 2
2013−12話
ポルト12
Porto 12
2013−13話
バルセロス2
Barcelos 2
2013−14話
ギマランイス2
Gumaraes 2
2013−15話
ポンテ・デ・リマ&リンドーゾ
Ponte de Lima & Lindozo
2013−16話
ポルト13
Porto 13
2013−17話
ポルト14
Porto 14
2013−18話
ケルース2
Queluz 2
2013−19話
リスボン14
Lisboa 14

 ≪ポルトガル写真集&紀行文・2012年版≫ バックナンバー&予定は、こちらからどうぞ・・・

2012−1話
リスボン10
Lisboa 10
2012−2話
サンタレン
Santarem
2012−3話
エントロンカメント
Entroncamnto
2012−4話
トマール2
Tomar 2
2012−5話
トマール2
Tomar 3
2012−6話
コインブラ3
Coimbra 3
2012−7話
カンタニェデ&アンサー
Cantanhede & anca
2012−8話
ピオダン
Piodao
2012−9話
コインブラ4
Coimbra 4
2012−10話
ペネラ
Penela
2012−11話
アザルージャ&エヴォラモンテ
Azaruja&Evoramonte
2012−12話
エルヴァス2
Elvas 2
2012−13話
エルヴァス3&バダホス
Elvas 3 & Badajoz
2012−14話
エストテモス2
Estremoz 2
2012−15話
モンサラーシュ2
Monsaraz 2
2012−16話
エヴォラ4
Evora 4
2012−17話
エヴォラ5
Evora 5
2012−18話
リスボン10
Lisboa11 & Cacihas2
2012−19話
リスボン10
Lisboa 12
2012−20話
マフラ3&エリセイラ2
Mafra 3 & Ericeira 2

 ≪ポルトガル写真集&紀行文・2008年版≫ バックナンバー&予定は、こちらからどうぞ・・・

2008−1話
リスボン5
Lisboa 5
2008−2話
カスカイス2
Cascais 2
2008−3話
エストリル2
Estoril 2
2008−4話
シントラ2
Sintra 2
2008−5話
シントラ3
Sintra 3
2008−6話
リスボン6
Lisboa 6
2008−7話
ポルタレグレ
Portalegre
2008−8話
カステロ・デ・ヴィデ
Castelo de Vide
2008−9話
ポルタレグレ2
Portalegre 2
2008−10話
ポルタレグレ3
Portalegre 3
2008−11話
ポルタレグレ4
Portalegre 4
2008−12話
マルヴァオン
Mrvao
2008−13話
リスボン7
Lisboa 7
2008−14話
リスボン8
Lisboa 8
2008−15話
クリストレイ
Cristo Rei
2008−16話
カシーリャス
Cacihas
2008−17話
ノゲイラ・アゼイタオン
Nogueira Azeitao
2008−18話
フレスカ・アゼイタオン
Fresca Azeitao
2008−19話
エヴォラ2
Evora 2
2008−20話
ベージャ
Beja
2008−21話
ベージャ2
Beja 2
2008−22話
セルバ
Serpa
2008−23話
ヴィラヴィソーザ
Vila Vicosa
2008−24話
ボルバ
Borba
2008−25話
ルドンド
Redondo
2008−26話
エヴォラ3
Evora 3
2008−27話
アライオロス2
Arraiolos 2
2008−28話
ポルト8
porto 8
2008−29話
アヴェイロ2
Aveiro 2
2008−30話
コスタ・ノヴァ
Costa Nova
2008−31話
ブラガ2
Braga 2
2008−32話
ポルト9
porto 9
2008−33話
ポルト10
porto 10
2008−34話
ポルト11
porto 11
2008−35話
リスボン9
Lisboa 9
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